健康でいられる家
立松建設は明治28年の創業以来、日本の風土に適した木造住宅にこだわってきました。
人工的な素材ではなく、木材や土壁など自然の素材を活用し、自然と調和しながら暮らすことは、人にとって健全で快適であると考えています。
伝統的な木造工法で建てられた昔ながらの家のように、次の世代にまで残せる寿命の長い家を建てたいという思いもあります。
平安時代や江戸時代のような昔の木造は職人が知恵を絞り、金閣寺や東大寺をはじめとした今なお残るほど高耐久高寿命でしたが、
現代の日本の住宅の平均寿命は約30年と短く、先進国の中では最下位です。また資産価値も日本だけ下がり続けます。
理由は、「健康や高性能、高耐久よりも建築期間の短縮、低コストを第一に考えている」から。
前述した東大寺や金閣寺、五重塔やお寺などは歴史的価値などを踏まえても
旅行者や学者も増え、どんどん世界中からの評価は上がります。
このように通常であれば世界と同じように資産価値は上がるはずなのです。
ですが、低コストや建築期間の短縮を重視した戦後~平成初期に使われたプレハブなどの質のあまり良くない住宅は
耐久力がなく、繰り返し一から作り直さなければならない弱点があり、そこにまたコストをかけなければならないため、資産価値が逆に下がるのです。
バブル期や好景気の時代なら経済が良く回るこうした「建替え前提」「使い捨て前提」は効果がありますが、近年では逆効果で国土交通省より改修、リフォームしたくても金銭的にできない質の良くない住宅が全国に山ほどあると言われています。はたしてこれが日本が目指した省エネなのでしょうか。
例えば食品添加物の量も同じです。
もともと「安く、美味しく、高品質、高寿命」という目的で食品添加物は使用されています。この食品添加物は直接健康被害はありませんがリスクがあるとして海外では禁止されたり、使用されなかったりします。
このように日本は「質や健康よりも、安い・低コスト」を重視するという考え方があります。
日本が誇る古き良き木造建築で使用される木や土壁は、湿度が高いときには湿気を吸い、乾燥しているときには湿気を吐き出し、快適な居住環境を作り出します。故に建物自体の耐久力、寿命を維持することが出来ました。また現代の機械的な換気システムに頼らなくても、人が呼吸するのと同じように家が呼吸をしているのです。
一方現在使用率が9割を超える、合板やビニールクロスのような人工的な素材は、高気密・高断熱を実現することはできますが、湿気を通さないため結露が起こりやすく、ダニやカビ、ニオイが発生して、アレルギー症状やシックハウス症候群を引き起こす原因となります。また寿命も10年ほどで、メンテナンスにコストもかかります。
先進国ではこのようなリスクのある素材を法律で禁止したり、そもそも使わないため健康に優しいだけでなく日本に比べ高耐久高寿命なのです。
ただし、昔ながらの工法で作られた木造住宅は、高気密・高断熱をうたう住宅と比べて寒いというイメージがあります。そこで、木造住宅の弱点を補い、断熱効果は高いけれど、通気性・調湿性があり、健やかに暮らすことができる家を実現してくれるのが、「通気断熱WB工法」です。